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素朴だけでない田舎暮らしの馴染み方

素朴だけでない田舎暮らしの馴染み方
扇田 孝之
現代書館 (2006/03)

作品のタイトルは田舎暮らし‥となっているが、
本書の本当のテーマは、地域文化であると感じた。
特に印象に残ったのは、2点。一つは、速度という切り口での生活圏、経済圏の分析。もう一つは、大企業主義でないプロ意識の本質とは何かである。
人間の移動手段は、徒歩から自動車へと進化してきた。
それに伴い、人間の生活圏は、徒歩で往復できる距離から、自動車で日帰りできる距離へと拡張することになる。まさにその事が地域社会における、過疎と集中を生み出したという事を、著者の実体験から物語的に見せてくれている。
また、著者は白馬国際映画祭のプロデューサーとして活躍された方のようで、
地方都市でありながら、いかにして世界的な映画祭を成功させたかの 舞台裏が語られている。
そこで、世界一流と呼ばれる人との接点を通じ、著者が感じたプロ意識とは一体なんなのかを、さりげなく語っている。

最近は、地方と都市の地域格差が問題となっているが、
本書を読むことによって、地方に住んでいる人、これから地方に住みたいと思っている人が、プロ意識を持った田舎人になるための一つの指針になると思う。

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